ペグの種類と打ち方【ちょっと変わった使い方も】

ペグはキャンプでテントやタープを張る際の必需品ですが、その種類も色々あります。

抜けにくいペグの正しい打ち方や、テントを固定する以外でも使える、ちょっとアレンジしたペグの使い方などを、CAMP LINKスタッフのコバヤシが実際にジュラルミンペグ・鍛造ペグを打ち込みながら紹介します。

↑動画でまとめたものはこちら↑

小林さん

今回の解説担当スタッフ : コバヤシさん

ホームセンターバロー初のアウトドアワールド店舗、浜松浜北店のアウトドア売り場の担当を経験後、2021年10月オープンのアウトドア専門店CAMP LINKのスタッフに抜擢されるほど仕事・趣味共にアウトドア一色。ペグはスノーピークのソリステを常に100本ほど持ち歩く派。

保有資格はアウトドア検定2級のほか、自転車安全整備士・自転車技士など幅広くカバー。

いよいよオープン!
アウトドア専門店CAMP LINK
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ペグの種類

◆ ジュラルミンペグ

テントを買った時によく付属してついてくるタイプになります。このジュラルミンペグ以外にも、「アルミペグ」や「プラスチックペグ」があります。

ですがこのタイプをずっと使うのは、あまりおススメしません。

芝生サイトなどでは打ち込みやすいですが、その分抜けやすかったり、河原などの地面が硬いエリアになると、打った時に曲がってしまうことがあります。

◆ 鍛造ペグ

前述したジュラルミンペグ に対し、キャンプ場で使っていただきたいのがこの「鍛造ペグ」。このタイプであれば、芝生・河原・砂地のサイトでも、刺さったときに地面との食いつきがいいので抜けにくくなっています。

今回ご紹介するのはスノーピークのソリッドステークです。

ペグの試し打ち比較

ジュラルミンペグと鍛造ペグ(ソリッドステーク)を打ち比べて、「地面への入っていき方」「抜け具合」を比較してみます。

↓実際のペグの抜け具合などは動画が分かりやすいです。

◆ ジュラルミンペグの試し打ち

芝生なのですんなりまっすぐ刺さってはいきますが、地面の中に石などの障害物があると、それ以上深くは打ち込めなくなりました。

片手でも割とすんなり抜けてしまうので、地面との食いつきはあまり良くないと思います。

実際のテントのロープは人が引っ張るよりも張力がかかるため、より抜けやすくなってしまうのでは、という印象です。

◆ 鍛造ペグ

先ほどのジュラルミンペグと大体同じ箇所に打ちこみました。

ジュラルミンペグは障害物があるとそれ以上差し込めませんでしたが、この鍛造ペグだとそれを超えて奥に打ち込んでいくことができました。

しっかり奥まで入っていくので、手で引っ張ってもビクともしません。

実際にテント張りのロープで引っ張った時でも、これくらい土噛みがある方が抜けにくいので、やはり鍛造ペグの方が優秀なペグであることが分かりますね。

ペグの正しい打ち込み方

◆ ロープの張り方

ペグを打つ前に、まずは幕からロープ伸ばし方からです。

コツは、ロープの付いている箇所(赤丸部分)から、まっすぐ伸ばす!!
これがまっすぐじゃなく左右に傾いた状態で伸ばしていると、タープ自体が緩んでしまいます。

◆ ペグの角度

必ずタープに対して逆45°で打ち込みます。

これを逆45°じゃなくタープ側に45°に打ち込んだり、地面に対してまっすぐ打ち込むと、どんどんタープ側にペグが傾いて、そのまま抜けてしまうことがあります。

ペグを打ち込む深さは、「ひっかけの部分が埋まり切らないくらい」までが目安です。

◆ より強固な打ち込み方-クロス打ち-

少しぬかるんだ泥地・砂地など、地盤がかなり緩い場所の場合、逆45°に打ち込んでも抜けてしまうことがあります。

そんな時はもう一本ペグを追加して、「クロス打ち」にすることでより強固な状態にすることができます。

最初に打ち込んだペグの手前に少し角度をつけ、追加のペグを打ち込むとクロス打ちになります。こうすることで、最初のペグが引っ張られるのを追加のペグが止める形になり、より抜けにくくなります。

ペグの抜き方

ペグ抜き付きハンマーがある場合とない場合の、それぞれのペグ抜きの方法をご紹介します。

◆ ペグ抜き付きハンマーがある場合

ペグ抜き部分(赤丸部分)をペグ差し込んで抜き取ります。

ペグの穴に差し込んだら左右にグイグイと回し、その後に上に引っ張ると抜けます。

◆ ペグ抜き付きハンマーがない場合

ハンマーがなければ、余っているペグを使ってペグを外すことが可能です。

余ったペグを、地面に刺さっているペグの穴に差し込み、ハンマーと同じように左右にグイグイと回し、上に引っ張ると抜けます。

このようなペグでも引っ掛け部分を使えば抜くことができます。

ハンマーにペグ抜きが付いていない場合は、こういった方法もお試しください!

ペグのアレンジ活用方法

タープを張る以外にも、ペグの便利な活用方法をご紹介します。

◆ 薪ストッカー(ペグ4本使用)

薪は地面に置いておくと、湿気が移ってしまいます。

それを防ぐ手段として、ペグを2箇所ずつクロスして打ち込むことで、薪ストッカーになります!

◆ 蚊取り線香(ペグ1本使用)

夏は虫が出るので、「蚊取り線香を持ってきたけど、置き場所がない!」という時にもペグが使えます。

こちらのソリッドステークの場合、引っ掛け部分に蚊取り線香を挟んで固定することで、あっという間に即席蚊取り線香ホルダーの完成です。

◆ ゴトク(ペグ4〜6本使用)

例えば直火OKなキャンプ場で、「焚火にアミが乗せれない」「アミのサイズが焚火台と合っていない」といったことが起きた場合でも、ペグが役立ちます。

まずペグ4本真っ直ぐ地面に打ち込み、2本のペグを差し込んだペグの穴に通すことで、簡易ゴトクの完成です。
(ソリッドステークの場合はペグが太いので4本でも作れますが、細いペグの場合はプラス2本使うことでアミの穴からペグが通り抜けるのを防げます。)

網ではなく木の板を乗せると簡易的なテーブルになったりと、いろんなアレンジができます!

ペグは本当に重要なアイテムです。

抜けてしまうことでテントが倒れてしまったり、抜けてペグが飛んだ先に人がいたら大怪我になる可能性もあるので、鍛造のペグを正しい方法で打ち込むようにしましょう。

ペグがあるだけで結構便利なツールになるので、色々なアレンジ方法にも挑戦してみてください!

ペグを使いこなして楽しいキャンプライフを!

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