ペットの災害対策ガイド

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大切な家族を守るために

災害時、ペットと一緒に安全な場所へ避難し
共に災害を乗り越えられるように。
ペットの健康管理やしつけ、備蓄など
「日頃からの備え」に取り組みましょう。

記事協力:認定NPO法人 日本レスキュー協会

地域での関係づくり

ペットの災害対策、それは災害に備えた特別な事ではありません。
飼い主がペットを日頃から適正に飼育し、飼い主自身が地域の人たちと良好な関係を作ることが大切です。
朝のお散歩の時、すれ違う地域の人たちに飼い主が「笑顔」で挨拶ができるか?
それがペット防災の本質です。想像してみてください。
災害が起きて、避難所にいるペットが毎朝すれ違うけど挨拶もしない不愛想な「あの飼い主のあの犬」なのか?
それとも毎朝笑顔で挨拶を交わす「隣人のあのワンちゃん」なのか?
飼い主自身の地域社会との関係性が大きく状況を変えるのです。

災害が発生した時の行動

●飼い主の身の安全の確保を
飼い主が無事でなければ、ペットを守ることはできません。
自宅の防災強化にも取り組みましょう。

●ペットも一緒に避難しましょう
環境省のガイドラインでは、飼い主とペットが共に安全な場所へ避難する「同行避難」が推奨されています。避難が必要となったときは、必ずペットも連れて安全な場所へ避難しましょう。早めの避難を!

■避難訓練への参加を
避難訓練では、ペットと一緒に避難の体験をすることに加え、地域の方に「災害時にはペットも避難してくる」ということを知ってもらうことも大切です。お住まいの地域の避難訓練に積極的に参加しましょう。

避難行動をとるには普段からの備えを!

避難先と預け先を調べておく

現状では、避難所の屋内へペットを持ち込めない場合が多くあります。
お住まいの地域の避難所がペットの受け入れをしているか、事前に調べておきましょう。
また、知人や親せきなど、ペットの一時的な預け先をあらかじめ探しておきましょう。

■同室での避難が当たり前になるように
過去の災害では、小学校や体育施設などの避難所の一室で、ペットと飼い主が同室で避難生活をしていたケースがありました(一般避難者と別室)。
いま、全国でペット同伴可能な避難所が増えてきています。
ペットと同室での避難の実現には、「避難所の受入れ体制」とともに、「飼い主の日頃の準備とマナー」が必要不可欠です。

災害に備えるためには!

①所有明示

ペットの身元が分かるものを常時着けておきましょう。

■犬
□首輪
□鑑札と狂犬病予防注射済票(※1)
□マイクロチップ(※2)
□連絡先入りの迷子札

■猫
□首輪
□マイクロチップ(※2)
□連絡先入りの迷子札

※1 犬の鑑札と狂犬病予防注射済票の装着は狂犬病予防法で飼い主に義務付けられています。
※2 迷子になっても飼い主を特定することができます。装着したら必ず登録しましょう。

②健康管理

日頃から感染症予防・健康管理をしておきましょう。
ペットの健康を守ることはもちろん、周りに感染させない対策も重要です。

■犬
□狂犬病予防、各種ワクチン接種
□フィラリアやノミ・ダニを含む寄生虫や感染症の予防
□シャンプーやブラッシング等のケアで清潔に

■猫
□各種ワクチン接種
□寄生虫や感染症の予防
□ブラッシング等のケアで清潔に
□できるだけ室内で飼う(感染症や交通事故などの危険を減らす・災害時の行方不明を防ぐ)

③しつけとコミュニケーション

ケージで過ごすことに慣らしておきましょう。
避難所や一時預け先(動物病院やペットホテルなど)、仮設住宅などでは、室内・ケージでの飼養となる場合がほとんどです。「ケージ=自分だけのスペース」でリラックスできると、慣れない場所でもストレスが少なくなります。普段から慣らしておくことが大切です。

様々な環境、人、音などに慣らしておきましょう。
災害により、突然環境が大きく変わることは、ペットにとって大きなストレスとなります。普段から様々なことを経験することになり、急な環境の変化によるストレスが少なくなります。ペットに無理をさせない範囲で取り組みましょう。

他にもこんなしつけができていると安心です
★おとなしく抱っこされている
★呼び戻し(おいで)ができる
★ムダ吠えや要求吠えをしない
★犬用靴の装着ができる(避難時に肉球を守る)

④持ち出し品・備蓄

ペット用支援物資は届くまでに時間がかかる場合があります。いつでも持ち出せるよう準備をしておきましょう。

□ペットフード、水(一週間分以上)
□食器
□薬・療法食(必要なペットには必ず)
□ケージ、クレート
□予備の首輪、リード
□ワクチン接種の記録、飼い主情報
□ペットの写真
□ペットシーツ、ウンチ袋
□ブラシ、シャンプー、タオルなどのケア用品
□ガムテープ、ゴミ袋(多用途に活用可能)
□防寒、防暑対策用品(季節に合わせて用意)

日本レスキュー協会の取り組み

認定NPO法人 日本レスキュー協会
<本部>〒664-0832 兵庫県伊丹市下河原2-2-13 TEL:072-770-4900
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