キャベツ栽培の手引き
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※栽培する地域や天候の状況により入荷時期・植え付け時期は多少前後します。
キャベツ栽培の手引き
1. 種まきと育苗
■ ポットorセルトレイ育苗の場合
■ ケース育苗の場合
トレイ育苗のポイント
●キャベツにおいて健苗育成の一番のポイントは水分管理です。軟弱徒長させないためにも、潅水はできるだけ午前中に行い「夕方には培土表面が乾く」程度にしておきます。トレイはベンチの上など、地面から浮かせて置き、余分な水分を早く排水できるようにします。
●種まき後10日〜2週間目以降はできれば屋外で育苗し、風や夜露に当てて苗をしめます。
※トレイの土は乾きやすいので、夏場は毎日潅水が必要になります。特に縁は乾きやすいので注意が必要です。
2. 定植
苗が土になじみ、しっかり根づくかどうかでその後の生育に大きな影響を及ぼします。なので定植は晴れた日の午前中に行うのが良いでしょう。あらかじめ定植苗に十分潅水しておき、植え穴にもあらかじめたっぷりと潅水しておきます。定植後の潅水の際、液肥を利用すると生長に効果的です。
3. キャベツの生育
生長するにつれ、葉が次第に湾曲し中心の葉を包むように生育しながら肥大したのち、球を形成していくことを結球といいます。完全結球に必要な積算温度と総葉数は品種によって異なるので、事前の確認が必要です。
施肥量
一回の栽培に必要な施肥量(全体)は、目安として10㎡当たり成分量で、チッソ250〜300g、リン酸200〜250g、カリ250〜300gを施用します。秋まきの場合、生育期間が長いので全体にチッソ、カリを50g程度増やすようにします。
●春まき(早生種) … 元肥2/3〜全量。追肥も早める。
速効性肥料を中心に施用します。
●夏まき(早生〜中早生) … 元肥2/3、追肥1/3。追肥回数2回。
追肥1回目 … 定植後1週間〜10日頃。追肥を兼ねて中耕すると、畑の通気性や透水性が高まり、根の発育を促します。
追肥2回目 … 定植後2週間〜20日頃。外葉の生育が旺盛になり芯葉が立ち上がり始めた頃がタイミングです。
●夏まき(中生〜晩生) … 元肥1/3、追肥2/3。追肥回数3回。
追肥1・2回目 … 夏まき(早生〜中早生)と同じ時期に行う。
追肥3回目 … 生育期間が長いので、12月に行う。
●秋まき(極早生) … 元肥1/3、追肥2/3。追肥回数1回。
元肥のチッソをひかえ、年内の生育をコントロールします。根の発育を良くするため、リン酸肥料をやや多めにします。
追肥 … 早春の上昇気温下で速効性肥料で、短期に肥効を促します。
●秋まき(中早生〜中生) … 元肥1/3、追肥2/3。追肥回数2回。
追肥は1/3ずつ2回に分け、収穫期までチッソ分を残さないようにします。
土寄せ
キャベツが生長すると同時に、下の葉もだんだん枯れて黄色くなってくるので、取り除かなければなりません。葉を取り除くと、茎が見えてきます(この時期はだんだん茎が伸びてくる時期でもあるため)。なので茎が見えなくなるまで根元に土を寄せて、軽く抑えることで安定させる必要があります。
4. 収穫
■ 収穫方法
球を斜めにして外葉を手で押し上げて隙間を作り、包丁などで球を根元から切り離します。外葉を2〜3枚つけたままで切れば、球のお尻を切りすぎず、綺麗に収穫できます。
■ 収穫のタイミング
球の頭部を押さえてみて、固く締まっていたら収穫時期です。球が小さくても、固く締まっていさえすればそれ以上は大きくならないので、収穫しましょう。
裂球前に収穫を!
キャベツは内側から生長するので、収穫が遅れると内側からの圧力に負けてしまい、 裂球する恐れがあります。裂球してしまったキャベツは、腐りやすくなってしまうため、収穫期にきちんと収穫するようにしましょう。
情報提供元:タキイ種苗